阪神・淡路大震災から30年。命を守るためにメディアが出来ることは何があるのか。被災地取材や災害報道の経験を次世代に伝えようと、在阪テレビ7局が連携して勉強会や研修を始めた。30年の節目が過ぎた後も、継続して取り組んでいくという。
「守りたい、だから伝える」を合言葉に、昨年4月から始まったのが関西民放NHK連携プロジェクトだ。
参加しているのは、ABCテレビ、関西テレビ、MBSテレビ、サンテレビ、テレビ大阪、読売テレビ、NHK大阪放送局の7局。
各局のアナウンサーや若手記者たちが、阪神・淡路大震災の現場で取材した記者やカメラマンの話を聞いたり、専門家を交えてグループワークをしたりしている。「現場で救援活動をするか、取材をするか」というジレンマについても意見を出し合った。研修の様子を紹介し、災害報道のあり方を考える「守りたい、だから伝える」は、17日午後8時15分からNHK総合(関西、中部、徳島県地方)で放送する。
世代を超えて震災の記憶を引き継いで「風化」を防ぎ、命を守ることをつないでいきたい。NHK大阪放送局の高瀬耕造アナウンサー(49)は、そんな思いでプロジェクトに参加したという。「減災や防災報道のためには、局の垣根を越えた取り組みが必要だと改めて感じた」
当時、大学受験を目前に控え、兵庫県加古川市の自宅で被災。傷ついた神戸の街並みが、いまも目に焼き付く。
入局後は東京で働き、東日本…